ネパールのお母さんたちの工房 / 1日目

昨日、今日とネパールのお母さんたちの家と工房に行って来ました。

初めての方にご説明すると、4年前、ネパールを旅した時に出会ったミナさんというネパール人女性と一緒に、シングルマザーや家庭の事情などで生活が困難なネパール人女性を支援する取り組みをしています。

(ネパールの現状、お母さんたちとの経緯や、彼女たちが作るフェルトコースターにまつわるお話を The World Elementsに書かせていただきました。もしご興味ありましたら、ぜひご覧ください。)

ネパールのお母さんたちが作る、ふぞろいなコースター|世界の暮らしのイイトコドリ 第3回

私が半年に一度、必ずネパールにやってくるのは、このお母さんたちと一緒に今の問題点や商品のこと、そして新しい商品の企画などを行うためです。

ということで、今回もお母さんたちを訪ねてきました。

お母さんたちの工房はカトマンズから車で1時間ほど、標高が少し高い地域にあります。

二年前に大きな被害をもたらしたネパール大地震の後、少しずつ家が建ち始めました。
そうはいっても人はまだまだ少なく、牛の方が多いのではないかと思うような、のどかな村です。

お母さんの工房の横にサウジアラビア軍のコットンテント。
これは大地震が起こった際に支援にやってきた、サウジアラビア軍が支給してくれたそうです。

ではさっそく工房の中をご案内します!

ここはフェルトコースターのボールを作るためのテラス。
石鹸水でウールを圧縮していき、ボールひとつずつを手で丸めていきます。
どうしても手が荒れてしまうこの仕事は、この工房の中でも一番辛い仕事のひとつです。

写真は右側の女性が代表のミナさん、左側の女性がミナさんのお母さん。
シングルマザーとしてミナさんたち4人の子供を苦労しつつも、しっかりと育て上げたお母様です。
今はミナさんの工房で一緒に働かれています。工房の中でも最も辛い仕事を自ら率先してやってくれています。

 

圧縮したウールは石鹸を洗い流さずにそのまま乾かします。
工房のテラスのあちらこちらで、ウールボールが気持ちよさそうに乾かされています。

次の部屋はお裁縫部屋。
現在はフェルトボールでコースターや鍋敷きを作っていく工程を行っていますが、冬場になると手袋やソックスなどを編む場所に変わります。

世間話をしながら和気あいあいと作業を進めます。
その様子を撮りたかったのに、カメラを向けるとお母さんたちはいつも真剣なまじめ顔に。真剣に働いてますよ!というところを撮ってほしいのか、もしくは恥ずかしいのか…私としては普段の暖かい空気感を伝えたいところ。
笑わせてみるものの、力及ばず撮る瞬間にはまじめ顔に。
「なんでよ〜笑ってよ〜!」と言うと、その瞬間はものすごく笑うのに、レンズをのぞいた瞬間、またまじめ顔に。隠し撮りしようとしても、これまた失敗。この攻防も今年で四年目。今回も私の完敗でした。
カメラの存在感を消せるような力を身に付けたい。。。

ちらっと笑ってくれた!

こちらもちらっと笑ってくれた!でもいつもはもっと楽しそうにお喋るしてるのになぁ…

このお母さんは難攻不落。けれど撮り終わった瞬間、ニコっとチャーミングに笑う。その笑顔が撮りたいのに!

最後の部屋はソファが並んだ休憩場所。
ここでお茶を飲んだり、お菓子を食べたりして休憩します。

写真の右の女性はミナさんのおばさん。
先ほど石鹸水でウールボールを作っていたお母さんの妹さんです。
今まで軍で働いていたそうなのですが、ミナさんの活動を手助けするためにこちらに帰ってきてくれました。英語が堪能でテキパキと仕事をする彼女はとても頼れる存在に。
私とミナさん二人だと、いつもゆるーい感じですぐに話が脱線するのですが、しっかり者のおばさんのおかげでサクサク仕事が進みます。LIFE IS A JOURNEY!にもこのおばさんにいてもらいたいくらいです。

この日は一日、冬の手袋やソックスなど商品の打ち合わせや、NEWアイテムの企画などを話し合い、工房すぐ近くのミナさんの家に泊めてもらいました。

これはネパールの郷土料理、ダルバート。ネパール人は毎食これを食べます。
ダル=豆という意味で、豆カレー定食という感じです。
お皿の上にはチキン、野菜の炒め物、ごはん。
野菜の炒め者は日によって違います。
その上から豆カレーをかけて食べるのですが、これは薄味でスープという感じ。
カレーというよりも、味噌汁といった方が味は近いように思います。
その日の野菜とチキンとご飯の上に味噌汁風カレーをかけて、混ぜ合わせて食べます。
これを手で食べます。私はこのダルバートが大好き!
食べると、すごく元気が出る気がするのです。

それにしてもミナさんが作るチキンは本当に美味しい!

「世界一周していて何が一番美味しかった?」と聞かれると、いつも「ジェノバの友達のおばあちゃんが作ってくれたジェノベーゼか、ネパールのお母さんが作ってくれたチキン!」と答えます。

そのチキンがこれ、まさにミナさんが作ってくれたチキンです。
今回もこのチキンを食べれて幸せ!

最後はミナさんの息子、サムラート君。
初めて会った時はまだ一歳でしたが、会うたびに大きくなっていきます。
顔にお星様をペイントしてもらってご満悦。

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